無料オーケストラ音源として有名なVSCOの有料・最上位版のVSCO2 Proの軽めのレビュー記事の第2回、金管楽器編です!今回はサンプル音源なしでお送りします。
ちなみに公式が出してるサンプル音源をYoutubeにアップしてますので、こちらをどうぞ。
まとめ(概要)
・素の状態でリバーブはほぼゼロ
・ダイナミクス(CC#01)をオートメーションで頑張って書いて真価を発揮
レビュー
金管楽器は収録楽器全てにだいたい同じコメントを書いて終わり、となりそうなのでこの項にまとめてレビューしてしまいます。
収録楽器はセクションがホルン、トランペット、バストロンボーン、テナートロンボーン。ソロがホルン、アルトサックス、テナーホルン、トランペット、アルトトランペット、テナートロンボーン、バストロンボーン、チューバ、オフィクレイド、メロフォン、ユーフォニアム、コルネットです。ソロの後半3つはなかなかのレア物でしょう。
奏法については全て書くとごちゃごちゃするので省略させていただきますが、サスティンやスタッカーとといった基本的なものはもちろん、なかなかレアな奏法からサウンドエフェクト的な演奏を1つの鍵盤を押すだけで出すものまで入っています。
また、マイクポジションが複数用意されてるものも多数です。
(以下、非常に致命的なミス・・というか音を確認する上でのど忘れをしたため書き直しでお送りします。)
まず、よくあるCC#01でダイナミクスを書いて表情付けをするタイプのオケ音源なのはこの子もそうです。イレギュラーなのは音源がロードされた直後の状態のダイナミクスは最弱の状態の数値で、極端に弱い演奏になることです。自分が知っているオケ音源の中でも非常に極端な部類です。なのでこの記事の初期版のようにダイナミクスのオートメーションのことが頭から抜け落ちた状態で鳴らすと「めっちゃ弱い音だな・・」ってなります(ごめんなさい)。ですが、ダイナミクスをぐいぐい上げてやるとかなり立派で堂々とした音が鳴ってくれます。ただ、ホルンだけはセクション、ソロともにチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番の最初のアレみたいな超強くて堂々としたは苦手としているかな、と思いました。逆にブラームスのピアノ協奏曲第2番の最初のアレみたいな繊細な音は結構いけると思います。
VSCO2Proの金管の注意点として、アタック音がそこそこ生々しい点があります。すごく歯切れのいい音が録音された音源なのですが、歯切れが良すぎてアタック音をCC#01が高い状態で出すとかなりノイジーです。なので強い音もアタックだけ若干ダイナミクスが低い状態で音を鳴らして少しずつ上げていくオートメーションを書くひつようがあります。「いざ」という時の強い音を出せるのは非常に助かりますが、その代償として手間を持っていかれます。その他にも他の音源と比べると「慣れ」を要求してくる要素は多いので、たくさん触って少しずつ飼いならしていくことをオススメします。時間が惜しい方は他の音源を推奨。
まとめ(まとめ)
VSCO2Proは収録されている楽器・奏法が充実している割には低価格帯に位置するオーケストラ音源なのですが、安い分使うのは難易度が高い、というのを感じました。Eastwest Creators Cloudという他社のオケ音源を1年間だけサブスクで使ってたのですが(買い切りだと非常に高価)、やっぱオケなので打ち込むのは難しいですがこの音源に比べるとまともな音を出すのはかなり簡単でした。金で時間を買う、というのはこの事なのかなー、と。とはいえお財布に余裕が無い方や高難易度でも融通を効かせたい方は選択肢として十分アリな音源です。ちなみにマイクロチューニングスクリプトは動きます。
ちなみにこの記事の初期版はCC#01の存在が頭から消えてる状態で「音弱いなぁ」って書いただけのアホだったのですが、Versilian Studioの中の人?のSam GossnerさんがTwitterで優しく「CC#01で音強くなるぜ!(意訳)」と教えてくれたので心の中でめっちゃ感謝&謝罪しながら訂正させていただきした! Thanks so much!!
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